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短 歌  スコットランド編
スコットランド
6月5日〜6日

岩山の砦の門の傍らに幻の騎士たちを待つごとく立つ

千年とう時間の単位に違和もなく岩山に高く砦鎮まる

残虐は物語となり古き城の地下の囚獄の石冷えており


王城への角のとれたる石畳歩むわが音も過ぎてゆく音
キルト着てバグパイプ吹ける少年が小さき靨をみせてはにかむ
一哩の石畳道に残してゆく夫との旅の物語ひとつ
遠き過去に入りゆくごとき王城の門に猛々し獅子の紋章
古き都は土産売る店も石造り奥に黒きドア閉ざされてあり
夏と言えど日差しのよわき北国の石だたみ道に置く影を見ず

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