茫茫漫遊記 バルカン半島西部編

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聖母被昇天大聖堂
正面レリーフ



高さ100メートルの尖塔をもっています
   
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聖母被昇天大聖堂内陣。キリル文字の壁面
クロアチアの首府・ザグレブに来ました。夕方になっていました。

ホテルに荷物を入れてから、バスで街を一回りすることになりました。

時間があまりありませんから、駆け足です。
街並みは全て18から19世紀の建物です。ヨーロッパの人々は、この街に来ると、タイムトンネルで過去にもどったような気分になると聞きました。

まず、聖母被昇天大聖堂です。広場の前にはマリアの像がたっていて、壮大な聖堂です正面のレリーフの見事だったこと。内部はステンドグラスが飾る祭壇と、パイプオルガン。

ガイドは祭壇の反対側にある、グレゴール文字を書いてある壁面を案内しました。クロアチアはキリル文字を使っていますが、その原型にあたるものなのだと言うことでした。言語を文字にして記録しはじめたことを示しているのだとか。一字として読むことの出来ない文字でしたが、言語のなかった昔を記録しはじめたと言う画期的な文字の発明として、ガイドが見せたかったものだと思いました。


聖マルコ教会・
下はカタリーナ寺院
    

ザグレブは人口100万人。中心部に75万人と言われています。クロアチア人が主で、内戦の被害はほとんどありません。石畳の道も坂道もみんな角のとれた古いものです。

ザグレブは昔は、クラディッツとカピトルと二つの地区が城壁を回らせて隣り合っていたんだそうです。

17,8世紀になってこの二つの地区が一緒になって、ザグレブになったのだとか。

そんなわけで、統合してからも二つの地区はなかなか解けあわず、間にある小さな川にかかった橋のところで、争いが絶えなかったのだそうです。

その橋は「血の橋」と呼ばれました。今ではその川はなくなり、橋もなくなりましたが、地域の名前として「血の橋」は残っているそうですよ。
       
    
         国立劇場
今日のザグレブは17世紀、18世紀と進むにつれて改造されてきましたが、19世紀に大凡の都市の形が出来たと言えるのでしょう。1890年にカプトルとグラデッツは行政上にも統合したのでした。

ですから、街の建物などは19世紀の形を残すものが多くて、街を落ち着いたものにしています。
整った広い道を、青い路面電車が今でも走っているのも、いい雰囲気でした。

1991年、クロアチア共和国として独立し、ザグレブはその首府となったのでした。

      

石の門のマリア像






カプトル地区ととグラデッツ地区は城壁に囲まれたものだったようです。今でも名残があるそうですが、この石の門は13世紀のものです。

この門にはザグレブの守護神・処女マリア礼拝堂があります。
この街の人々はここを通るとき、必ず足を止めて十字を切って拝むと言います。1760年の大火の時にも焼け残ったと言うマリアのイコンが納められているのです。

この門にはまた、ドーラと言う乙女の像があります。大切な街の鍵を持ちもっている姿だと言います。西欧の人々はこんな物語を大事にするんですね。

ここを抜けると、古い通りにでますが、そこに14世紀からの薬局が今でも営業しています。そして驚くべき事に「ダンテの孫がこの薬局で働いていました。」と書いたプレートがあったのは、面白いことでした。

この近くの有名な市場はもう時間が遅かったので、全部店じまいでした。後かたづけをしている人たちだけが、おしゃべりをしながら、働いていました。


ここは広場ではなく、石畳の道路だと思うのですが、こんな風にちゃんと、施設のように椅子を並べて、テントを張った下で、人々はお茶をのんだり、食事をしたりしているのでした。
お店からはみ出したのかしらと思ったのですが、これが当たり前なんですね。
許可をもらっているとは聞きましたが、人間は道路の端っこを歩くことになるようです。


下は19世紀の貴族のコレクションを収蔵しているミマラ美術館です。もとは高校だったということでした。

ザグレブには文化施設も集中しています。出来ることならゆっくりと滞在したい街だと思いました。







    ミマラ美術館

石畳道がつづく坂道です。

今回の旅行はこれで終わりです。次の早朝(5時半)サンドイッチとジュースを持ってバスにのり、スロベニア国境を越え、イタリア国境を越え、ローマ空港から飛行12時間で帰国して、日本に朝の9時過ぎにつきました。大変な難行でした。時差感覚回復に2日かかりました。

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