茫茫漫遊記 スイス編6
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8月26日 グリンデルバルト・朝





今日は朝早く出て、ユングフラウヨッホまでのぼります。と言っても登山列車ですが。インターラーケンを朝早く出発。ユングフラウ登山列車の駅・グリンデルバルトに着きました。実は20年ほど前、スイスに来たことがあり、その時泊まったのがこのグリンデルバルトだったのです。名前も忘れてしまいました。ただこの風景に記憶がありました。その時はモルゲン・ロートが美しかったこの山・アイガーですね。カメラを取りにホテルの部屋まで戻って、帰ったらもうすっかりモルゲンロートが消えていて、悔しかったのを覚えて居たのです。今日はこれからこの山々に近づきます。いまは曇っていますが、これからをお楽しみに・・・・・。 挿入したのは魔女の爪と言われているアルプスの花。


アイガー





日本の近代登山家の草分けである 槇有恒 が1921年、このアイガー東稜を初登攀したことで知られるアイガー(3950b)です。彼の功績はスイスでも有名です。左の写真で見られるアイガー北壁は登攀の難しさで知られていますが、この図の青い線で描かれている直攀ルートは日本の登山隊が拓いたルートです。右の写真はグルンドから撮ったものです。左の写真はクライネシャイデックで写した北壁の写真です。とにかくどの山もモノスゴイです。「そこに山があるから・・・」と言うだけで登攀する人々の勇気には驚いてしまいます。


ユングフラウ





ユングフラウ・うら若き乙女とでも訳しましょうか?アイガーと言うたくましく雄々しき男性と並んで睦まじい仲でした。それを妬んで邪魔をするのが神話の世界にもあり、この二人の(二つの山)の間に、ミュンヒ(僧侶と言う意味だそうです)が割り込んで聳えています。今日はグリンデルバルトからグルンドまで、電車で登り、ゴンドラに乗りかえてメンリッヘン(2222b)にゆき、そこから(2061b)のクライネシャイデックへ一時間半のハイキングをすることになっています。ゴンドラの下は冬はスキー場になるところなのでしょう。ひろびろとしていて、放牧されている牛の群れが見られます。マーモットや野性の鹿もいました。車の上れるような道路も見下ろせました。メンリッヘンは最高の天気。アイガーの奥にあるベッターホルン(お天気山)も見える最高の天気!です。今度は日焼けを心配します。高山植物の花々の名を聞きながら忘れながらのハイキングです。
日本でも体験したことのない楽しいハイキング。牛がのどかに草を食べています。こんなに高いところでも放牧されているんですね。驚きました。


ハイキングの途中で見る山並





マンリッヘン(2230)からクライネシャイデック(2061)までのハイキングと言っても、大体が整備された山の道を歩きます。途中高山植物を見ながらの散策気分ですが、高山ですので、動きがどうしても鈍くなるようです。駆け足なんかは勿論出来ません。脈拍も結滞したりして少々不安にもなりました。でもこの景色は心を晴らしてくれます。生きていることのしあわせと言うのでしょうか?感激の体験でした。こんな高地でもカウベルをつけた牛がいて、草を食べています。この山並にカウベルが響く・・・・・・。想像して下さい。 あなたも気分がよくなることでしょう。


唄う男





メンリッフェンからクライネシャイデックまではゆっくり歩いて(ゆっくりしか歩けません)一時間半くらいかかりました。平坦な登山道が整備されていて、周囲の景色を心ゆくまで楽しめます。時折谷間からガスが湧きだします。霧のわき出した山の景色に向かって、唄う男の人がいました。声が谷間に響き感動的でした。しばらく立ち止まって聞きました。 いい雰囲気で、本当に私もアルプスの山にいるのだと言う感動を新たにしました。ユングフラウ・アイガー・ミュンヒの連山が目前にあります。


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