茫茫漫遊記 イースタン・オリエント急行編1
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イースタン4
イースタン5
9月22日 クアラルンプールからはじまる・・・。

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オリエント急行と言えばヨーロッパからイスタンブールまでなどと思い、アガサクリスティを思い出すと言う単純な私でしたが、イースタン・オリエント急行はシンガポールからバンコックまでのものです。
はじめて逢う16人で構成するツアーに参加しました。先ずクアラルンプールに行き、一泊し途中乗車でバンコックまで行きます。
最初の夜の食事からご紹介します。ビュフェスタイルでした。インド週間だとかで、インド料理がありました。ベジタリアンのための特別なテーブルもありました。
宗教的な理由で、牛肉、豚肉etc、摂取禁止という制約がある国なのですよね。ここは・・・。でも無宗教の私は何でもヨーシ
!食べちゃうぞ・・・!と言うことになります。
「体重を気にしてたんじゃないの」などとお聞きにならないでね。そんなことはマァ、イイカと言う心構えです。
ベジタリアンの為のテーブル。私はパス。そして色をつけたお米で飾ってあるテーブル。写真を撮ると言ったら、ポーズをとって見せた人たち。愛想がいいと言うのかどうかは解りません。不自然な感じになりました。 それにランプータンとマンゴスチンその他果物のテーブル。それらを食べたあとアイスクリーム。そしてアルコールでしょう。
私は何を食べたかって? それは秘密です。主人はラーメンを2杯も食べました。私は推して知るべしと言うところ・・・。先のスイス旅行の報告が終わったとき、ある人から 「太らないで、転ばないで、また旅をして下さい」 などと言うコメントをいただきました。それは無理かも知れません。


マレーシア王宮

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今回、訪ねるまでマレーシアと言う国をよく知りませんでした。大東亜共栄圏などと言う夢の中でみていた国です。17年ぐらい前に、シンガポールを訪ねたとき、ジョホールバールに足を踏み入れた事がありました。そこでも王宮だけが記憶に残り、あとは朝のコーランの祈りの声を忘れないだけと言う有様。それにここクアラルンプールは首都ですから、田舎のジョホールバールとは比較になりません。
11州あるマレーシアの王様は、9つあるサルタンがそれぞれ5年交替でつとめる事になっているのだそうです。人口2500万人。65%がマレー人で100%イスラム教徒。25%の中国系は仏教徒が多く、インド系はヒンズー教徒と言う複雑な構成。1957年。マレー連邦からシンガポールと別れて独立した国です。
王宮の前には両脇に立哨衛兵と、馬に乗った衛兵がいますが、ほとんど観光用の感です。緊張感はなくて、観光客と一緒に写真を撮っています。平和はいい・・・。とてもよいお天気でした。
因みにこの国のシンボルは「虎とハイビスカス」です。戦争と平和ですね。民族と宗教の融和と言うことが大きな課題みたいでした。


バティック工房で





特産品であるバティック・臈纈染めの工房です。枠にピンと張ってある白い布地(絹でした)に、この男性は下書きもしていないのに蝋をスイスイと置いてゆきました。花柄でした。頭の中に図柄があるのでしょうね。長年の経験があると言うことなのでしょうか。女の人もゆったりと筆を動かして、少しも動ずるところがありません。作業衣がすてきです。
この工房に付属のお店にはASEANのメンバーが、このバティック工房の作品を着たと言うことの証拠写真があり、故小渕元首相も笑い乍ら並んでいました。チョット立ち止まると、もう煩いこと、ウルサイこと。私はお土産バラマキ用のハンカチを何枚か購入しました。一日目から荷物は増やしたくないですもの・・・。最後まで増やさない覚悟で旅に出てきましたが、覚悟が潰えてしまわないかしらと心配はここからはじまります。


独立記念碑と国会議事堂遠望





15年間つづいた独立戦争で亡くなった兵士を祈念する碑です。 
この噴水のある池には錫で造られた蓮の花のモニュメントが並んでいます。水底の色はトルコブルー。夜はライトアップされるそうです。1957年独立。1966年に建立されたものです。
国教がイスラム教で、タマネギ型のモスクを象った屋根のある回廊があります。中国系の宗教・佛教は蓮で象徴しているのです。偶像を拝するのを禁止しているイスラム教ですので、この群像の兵士の顔はウェスターンの顔なのだとかガイドが言いました。
そう言えば、西欧諸国では多く見られる人物の銅像をこの国では見なかったような気がします。(そしたら今度はイラクはイスラム教なのに何故フセインの像があったのだろうなんて気にかかり出しました。何故でしょうか?) 
そして国会議事堂です。ここから遠望致しました。11州あるこの国を表して11の三角屋根でした。11の州のうち、9つはサルタンがいて王制を保っています。サルタンは5年交替で国の王様になる人です。


ペトロナス・ツィン・タワー





タワー1 は日本の間組が、タワー2 は韓国のサムソンが競い合って建てたものだそうです。452メーター。88階建ての世界一高い超高層ビル。因みにペトロナスとはマレーシアの国営石油会社。マレーシアは石油産出国で、必要なエネルギーを自国で充分に賄うことが出来るんだそうですね。ガソリンもいきおい安価で、45円/立程度。道路もかなりよく整備され、ハイウエイの通行料金なども大変に安価。車社会で、バスや電車の交通はあまり進んでいないそうで、そろそろ問題になり始めているそうです。バスや電車には人々があまり乗らないんだそうです。その上、車は車検なし。もの凄いヘンテコな修理をした車も走っていました。
マレーシアの家屋には窓に様々な美しいデザインの鉄の柵のようなものがついていました。地方の特色なのかと思ったら、泥棒除けなのだそうです。これがないと危険だと聞きました。治安はよくないのですね。留守中に家の中のものを全部トラックで引っ越しみたいに運ばれたとか言う話もあるんですって・・・。盗るものがないと殺されるなんて言う話もありました。
取って代わって面白い話。マレーシアには温泉が沢山あるけれど、一年中暑いこの国では温泉でゆっくり暖まって楽しむなどということは考えられないんですね。誰も利用しないそうです。確かに頷ける話です。いろいろな意味で、私は今までのマレーシアに対する認識を改めなければなりませんでした。


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