茫茫漫遊記 小笠原 紀行
    
 まずは横浜から。    
   乗船して父島へ    
  
 父島で    
 父島を離れる


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小港の美しい砂浜を見てから、中央山の自然観察に出ます。

茎の落ちた跡が 丸に 八を 書いたように見える「マルハチ」と言う大きな羊歯。メヘゴと言う羊歯など。大きな羊歯たち。そして下から出るのは、名前は忘れましたが、珍しい実をつけた大木です。シダ類は小さいものだと思っていた私の認識を覆す大木でした。しかし材木として使えるものではないのです。

クリックでしたからでてくるのは、何という木でしょうか。聞きましたがちょっとぐらいの観察で覚えられる名前ではありません。ただ、この実の付き方が、小笠原の植生には重要なのでしょう。水に浮くのです。海洋島としての島々には、水に浮き上がる実が流れ着いて芽を
出したことによって植物が生育を始めたのですから・・・


ろいろな花や草木の名前を聞きましたが、ちょっとやそっとでは覚えられません。

「独活の大木」と言う言葉の語源になった「独活の木」がありました。食用のの山独活しか知らない私にとっては本当に驚きでした。

大木なんです。樹高15メートル、太さ6メートルにもなりますが、伐採しても数ヶ月すると腐って、繊維ばかりになってしまうのだそうです。

そのほかにも、季節が曖昧ですから、落葉をする木があれば、同じ種類の木でも、新芽をふきだしている言う状態のものがあるというのがみられ、いつもみどり豊かです。。

季節のはっきりしている内地を考えると不思議な感じがしました。




          ポインターをどうぞ 下から出るのは蕾

中央山地へはかなりの登りで左右に茂りあうみどりの中を石段がつづきます。

登り切ったところに 標高319メートルと言う標識があり、近くにあの戦争の異物・暖波探知機の名残が、赤錆びた残骸をさらしていました。

ここからは四方が見渡せます。晴れてはいたのですが、母島のほうははっきり見えませんでした。

ここにのぼる道の周りには、島固有の植物があったり、島固有の天然記念物となっている アカコッコ の繁殖しているところがあったりしました。

飼い猫が野生化してしまい、大事な鳥の巣を襲うとか言うことで、保護に今一生懸命つとめているとのこと。

最初はペットとして飼われていた猫が・・・。と複雑な思いでした。


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小笠原固有種のテリハハマボウです。

一年中咲くと聞きましたが、少し時季がずれていて、満開は見られないで終わりました。

一日花なのだそうで ポインターで下からですのは咲き終わった花です。

ハマボウは人里近くにも近似種があるとのことでしたが、そちらとは葉の形態がちがい、固有種は葉がつやつやしているので、テリハ と
言うのだとか。



「アカリハ」 と言うのだと聞きました。葉の周りだけが赤く色づいてキレイです。そして花も赤。モシャモシャっと毛が生えているみたいで、ちょっと不思議な感じでした。

そのほかにもいろいろ教わりましたが、記憶は無理でした。

ところで、ここの固有種には、「ムニン」とつくものが多いです。「ムニン」は「無人」からきています。

このあたりの海の色を「ボニンブルー」といいますが、最初にこの島を発見した人が 「無人島」と言い、それが訛って「ボニン・アイランド」になったのだそうですね。


この島人は大凡がクリスチャンだそうです。歴史的に自然のことですが、近年、お寺が出来たそうです。

神社は、海に対する信仰によるのでしょう。古いものがありました。

 
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定期船の小笠原丸が、私たちの乗ってきた船と湾のなかで並びました。
湾をひとめぐりしたところにある亀の飼育をしている海洋センターへ歩いて40分。
お店の人は30分で行きますよと言いましたが、老人がゆったらゆったら・・・・。
ポレポレ以上にゆっくりです。タクシーは簡単に使えない島ですからね。



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村営バスがたった一台ありますが、何しろ 一時間に一度の運行、待ってなんかいられませんから・・・・。
やっとたどり着いた 海洋センター は、ナナナナナ〜んと、お昼休みに入っていて一時半まで 無人の閉館です。ここでも二人揃って、あ〜あ!。まだお昼すぎたばかりなのです。
暑い日向で、ぼんやり待っているのもシャクですから立ち入り禁止とある裏口からチョコッと失礼して、水槽の亀を解説なしで、見てかえりました。亀は大きくて人なつこい感じでした。
帰りには村営バスと思っていましたが、それものり
そこれて・・・・。再びゆったら、ゆったらと
何にもないあちこちを見ながら、波止場まで歩きました

途中、竹芝桟橋から小笠原丸で島に来て、10日ばかり滞在していると言う青年とあって、しばらく島の話をしました。面白いから何度も来ているとのことでした。

若いことはいいですね。

 



小笠原海洋センターから、波止場へ帰る途中で、小笠原水産センターの小さな海洋水族館に入りました。

本当に小さな水族館でしたが、美味しそうな黒鯛だとか、いろいろの大型のお魚が、悠然と泳いでいるのを見るのは、気分が良かったです。

飼育員は女性で、私たちが楽しそうに見ていたら、嬉しそうでした。

下左の 小判鮫 はつかまえた時は小さかったのだが、食欲があって大きくなったとか、大きな魚の水槽に入れたりすると、それにくっついちゃったするし、彼女が水槽に入って、ピタッとくっつかられことがあるんですよ。などと話をしてくれました。





うつぼのアパートでした。
太いパイプの中に出たり入ったり・・・・。

毒のあるのとないのがいるとか、たべられるけれど、
小骨が多くて大変なのだそうです。私はお断り・・。



左のは小判鮫です。実はこれにはびっくりしました。
下の方にくっついていて動かないんですね。
はっきりしないベージュ色なので、実は水槽のなかで 死んでいるのだと思ったのでした。
死んでいる!と係の人に報せに行こうかと思ったら、ゆらゆら動き出して、今度はガラスにぴったりくっついたのでした。なまけものみたいですね




船に帰って、出港を待ちます。にわかに雨が降り出して、デッキに出られなくなりましたが、
出港時は小やみになりました。
 繋留されていたブイからはなれて、銅鑼を打ち鳴らし、汽笛を鳴らします。
滞在中、上陸する時に お世話になった漁船が船の周りをこんな風に輪を描いて
見送りをしてくれました




夕食(和食・しゃぶしゃぶなど)をとり、そのあと、落語と紙切りのビーナス寄席に行きました。
今日は、山をのぼり、かなりの距離を歩いたので疲れました。
気がつかないでいましたが、シャワーを使おうとしたら、
腕時計の跡がはっきり見えるくらいに日焼けしていました。




次の日は一日中何にもない海の上を航海します。昨日の疲れをいやします。

来るときに見たあの奇岩の島や、鳥島のそばをまたゆっくりとすぎて・・・・・。

少し退屈しますが、船の方では、映画が見られますし、買い物をしたり、ゲームをしたりして、退屈させないように考えてくれます。

昨晩は落語と 紙切りの高座を設定してありました。

最後の日の日中には落語家の面白い話(改まった落語でない)を聞く時間もありました。

そして、最後の夜ですから、ちょっとお洒落をしてディナーをいただきます。最後のコーヒーまで時間をかけて・・・・・。





て、今夜は船のイベントの最後です。

ブロードウエイフェボレェイツ ショーです。

賑やかに最後の夜を過ごします。
このグループはロンドン・カナダなどからやって来た シンガーとダンサーです。

華やかなダンスと歌で過ごす時間は船ならではのことでしょう。出かけて行かなくとも見ることができるのですから・・・・。

横浜には明日の10時に接岸です。

まずは天候にも恵まれて。良い旅でした。

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