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茫茫漫遊記 松山・屋久島・宮島編

松山・道後・内子・大洲 屋久島 広島・宮島

3月24日原爆投下の日より22510日最後の原爆実験の日より166日(北朝鮮)
激しき雨に閉じこめられての時間つぶし立ち食い蕎麦を並んですする

被爆二世のドライバーが案内する広島の原爆ドーム雨降りしきる
もう見たくないと思いつつめぐる原爆記念館異国の人も数多いて無言

ここに逝きし人を思いつつ雨に打たる過ちは繰り返しませんとう碑の前

雨に霞む赤き鳥居を見つつゆく観光客われに余念のあらぬ

一族の平安と繁栄を願いたる平家納経のこの華やかさ

慎ましく馬酔木の盛る道のあり訪う人のなき寺の裏手に

穏やかに潮の寄せて帰す神の島に血塗られし戦の物語聞く

夜の雨晴れて清しき厳島首挙げて近づく鹿と歩めり

寄せてくる潮に映るみ社の丹の色揺れてわが心揺る

宮島の丹色眩しき本殿に朝の祝詞を聞きてつつしむ

何を祈るかは互みに言わず神前に向かえば自ずから手合わす二人

めしとる、かちとる縁起物とう言葉にのって買う杓文字一枚

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