しきみ
 
     
 
 
 
        シ キ ミ ・ 樒                     モクレン科の常緑小高木

比叡山を訪ねたとき、丁度花の時期で藪のようになった道際に咲いていました。

普通墓地などに植えられ、昔は榊のように神様に捧げたのだそうですが、平安中期頃からは仏前の花木として用いられるようになったとか。昔、真榊と言う名で呼ばれたのはこの樒だと言う説があるそうです。

確かに常緑の葉は榊と同じ風情(榊よりも大きいで
すが)があります。淡いクリーム色の花は慎ましく上品に咲いていますし、花の盛りでも落ち着いた雰囲気があります。


 
ハナノキ・コウノキなどとも言います。
シキミは全体に香気があって、葉から抹香や線香を作るのでコウノキ。仏前に供えることで仏前草とも呼ぶところがあるとのこと。

山野に自生しますが、有毒成分をもっているので注意がいるそうです。実にも毒があります。

シキミは「悪しき実」に因る命名だとか、繁く実がつくことからシゲミ・・・シキミだとか。いろんな説が
あるようです。