きょうちくとう
 
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     夾 竹 桃 ・ きょうちくとう               キョウチクトウ科の常緑低木

佐藤紅緑(サトウハチロウの父)の小説「夾竹桃の花咲けば」を少女の頃に読んだことがあったのですが、詳しいことはぼんやりしてしまいました。でも夾竹桃が咲くと必ずこの本の名前を思い出しますから不思議です。

壇一雄が亡くなってからこの花の名所である宮崎では「夾竹桃忌」と言う名で文学ファンが集まるとか、言うことですね。

この花には伝説があります。地の神様には雪のように白いお姫様があって、そのお姫様に植物の神様をお婿さんに迎えようとしましたが、そんな白い肌は嫌いだと言われて、天の神様にお願いをしたところ、赤いキョウチクトウを授け、それを顔に塗ったら美しい紅の頬になり、お婿さんと結ばれたと言うのです。このお話はおそらく原産地のお話でしょうね。

夾竹桃と言うのは漢名で、そてを音読みにしたもので、花が桃に似て、葉が竹に似て細長いところから来ているようです。
原産地は中近東からインド。日本には中国を経て江戸時代に渡来したそうです。


 
南方の原産ですから、夏に強く、公害にも強いそうで街路樹や公園の樹木として多く見られます。でもこの花が咲くと「暑い」と感じますが、如何でしょう。

暑いカンカン照りの中でも、花がしおれることもなく盛んです。かえって暑くても梅雨が降ると元気がなくなるようです。

東北地方ではまだあまり街路樹などとしては使われていません。寒さには弱いようです。

樹皮から出る白い液には毒があります。