きり
 
     
 
   
 
 
   
     キ リ ・ 桐                          ゴマノハグサ科。キリ属の落葉高木。

成長が早く軽く、白く、加工がしやすく等々のために箪笥や家具、茶道具などに使われるのは、ご存じの通りです。

昔は女の子が生まれると桐の木を植えて、お嫁に出すときにはそれを使って箪笥を作ったとか言います。今ではそんな風習は見られないでしょうね。でも、女の子が生まれたら桐を植えたいです。

音響の効果もよいので、琴はこれを使って作られます。

平安時代には高貴な色とされていた紫の花がこのまれて、貴族の屋敷などに植えられたそうです。紫式部の源氏物語にも出てきますし、明治時代になると、菊と同じように、桐が皇室の紋章として使われるようになりました。
 
原産地は韓国とされています。日本各地で自生していますが、これは自然に生えたのか、植えられたのかはっきりしないそうです。

高さ15米ほどにもなり、5月頃小枝の先に花序を出し、柔らかな紫色の筒型の花が下を向いて咲きます。秋にはクルミのような実をつけます。

大きな葉をつけますが、秋に葉茎からぼろりと散ります。バサッと音がするような感じの散り方です。
そこで
  『桐一葉落ちて天下の秋を知る』
 と言うことになります。

キリと言う名は、伐っても直ぐに芽を出してきて、きりがないからついたのだと言う話ですが、本当でしょうか。