海 棠
 
     
 
 
 
   
 
 
        海 棠 ・ 花海棠

幼かった頃、庭に海棠の木がありました。、その庭にはほとんど食べられないのですが和梨の大木が何本もあって、春の終わり、夏の初めの庭には花が庭を真っ白にするほどに散り敷いたものでした。
そんな頃、この海棠の花は俯くようにやさしいピンクの花をつけたのでした。
幼い私達は、この木の傍に茣蓙を敷いて、ママゴト遊びをしたのです。海棠と言う花の名も知らなかったのですが、このやさしい花が大好きでした。白い梨の花を椿の葉っぱに盛りつけて、海棠の花影は心をやさしくするものでしたネ。ホント・・・。
大人になって海棠と言う名前を知ったわけですが、中国では垂絲海棠。日本では海棠あるいは花海棠と呼んでいます。
 

バラ科の落葉低木。


庭木として八米ほどになり、また盆栽などにして愛玩されます。
桜とちがって、今年の新葉が出そろった頃に、5糎ほどの花柄を数本垂らして紅色の蕾がつき、開いた花は色がやや薄くなり、ほんのりと恥じらう乙女の雰囲気になります。(いまの乙女はどうだか知れませんが・・・。)
八重咲きもあるそうですし、実海棠と言う栽培種もあるそうですが、いまの私の家の庭にあるのは花海棠です。