植物と短歌いろいろ目次へ >>
次へ >>
 
 
フリージア
 
     
 
 
 
    フリージア・香雪蘭・浅黄水仙  
 

ずーっと昔のことですが、友達四人で早春の能登半島に旅をしたことがありました。 子供達が小学生でした。主人と主人の父母が、私に三日間のお休みをくれたのでした。子供達が小学校の同級生と言う関係の友達でしたが、みんなどういう風にしてそんな旅が出来たのかしらと、今では不思議な感じです。

輪島の最高の旅館と言うところに泊まりました。
そこで、このフリージアに逢ったのです。廊下の片隅の一輪挿しでした。

本当にいい匂いでした。家事や、子供達の世話
その他諸々から解放された嬉しさが、このフリージアの甘く、穏やかな匂いに重なって印象に強く残ったのでしょうね。最高級旅館のサービスは多分良かったと思うのですが、それ以上に、この花が記憶にのこっているのが不思議です。

季節が来るといつも思い出されます。
  
 
アヤメ科の球根多年草。

南アフリカ原産で、花の名前はスエーデンの植物学者の D・M・フリーズに因んだと言われます。

一般には温室で栽培されるのでしょうが、暖かい地方では露地でも見られます。八丈島で栽培されているそうで、フリージア畑の写真を見た記憶があります。素晴らしい香りだろうと想像しました。

改良種が沢山あり、花の色も最初につけられた名前(浅黄水仙)のような浅黄色ばかりではなく、白、紫、ピンクなどがあり、花の大きさもかなり違います。

私はやはり、最初の印象にのこった、春の花色、あざやかな黄色が、フリージアとしてはもっとも好きです。