りんどう
リンドウ科の多年草
本州・四国・九州の山野にごく普通に見られる多年草で、リンドウが咲き出したと言えば、澄んだ秋の空を思い出したものです。この頃では沢山栽培されていて、秋の花の代表格です。
今年は露を帯びて山に咲いているあのリンドウのことを想像できないくらいどっさり栽培のリンドウを知人から貰いました。秋がどっと押し寄せて来たみたいでした。
山リンドウ・ササリンドウなどがありますが、いずれも花の紫は好ましいものです。
薬用として、苦みのある根は竜胆(りゅうたん)という名前で煎じて、健胃剤としてもまれます。
話は変わりますが、「センブリ」なんかもリンドウ科なんですね。
りんどう・竜胆
「りんりんりんどうは濃むらさき」と言う歌がありますけれど、本当に言いようもない清い紫色の花ですね。
秋の花は萩とリンドウと決まっているみたいな感じがします。
春は黄色が華やかに咲きますが、秋になると、日本の花は、桔梗も萩も竜胆もみんな青から紫がかった色のものになっていくみたいです。
日本の秋には紫色が似合いますね。
枕草子でも源氏物語でもみな心惹かれる秋の花とされているのですが、なぜか古歌にはないんだそうですよ。万葉集には一首もないなんて、信じられないくらいの花なんですけれど。
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