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くろゆり






クロユリ
  ユリ科バイモ属の高山植物

 北海道以北に育つ、草丈が五十糎ほどになり、花が三箇から七箇つくのが、エゾクロユリで、草丈が低くて、日本の本州や北海道の低地に育つのが、ミヤマクロユリに分類されるのだそうです。高い山や、涼しいところを好むので、暖かい地方では育たないそうです。
 私のクロユリは三年ほど前に、八幡平へ紅葉を見に行ったときに、球根が売られていたのを買ってきて庭に埋めたものです。
「クロユリの歌」と聞くと、「君の名は」をすぐに思い出すのは、かなりの高齢者になっている方々でしょう。私もその一人。
「忘却とは忘れ去ることなり、忘れ得ずして忘却を誓う心の悲しさよ」ではじまったラジオドラマでした。映画にもなって大ヒットし、
日本各地がその舞台となり、主人公の真知子のストールをスッポリ被った巻き方が「真知子巻き」と言う名前で流行したほどでした。、
 アイヌ民族のお話では恋人への思いをこめてクロユリを、その人の近くに置き、その人がクロユリを手に取れば恋が叶うと言う伝説があるそうです。
 日本では、戦国武将・佐々成政が、側室の小百合が密通して身重になったと言う噂を聞いて怒り、小百合を殺害してしまったとか。すると小百合は死ぬときに「立山にクロユリが咲けば、佐々家は滅亡する」と言う呪いの言葉をのこしたのだとか。
 そんなわけでクロユリ「呪い」と「愛」という相反した花言葉を持っています。

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