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ふ じ 

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マメ科の蔓性落葉木本の総称  幹の長さは10米以上。5月から6月頃30から60糎の花穂を垂れる。フジは吹き散るの意味だとありましたが、よくわかりません。  ノダフジ系、ヤマフジ系、シナフジ系と言うのが、観賞用として有名だそうです。山野に自生したり、藤棚などに栽培され、いかにも優雅で、特に平安時代の花です。 踊りも「藤娘」ですものネ。  文様としてとても多く使われる藤花紋は藤原氏の支流であることを示す証としても使われました。  「下がり藤紋」は、謙譲をあらわし、出世を望む武家では「上り藤紋」を使ったとか言う話です。  美術工芸品でも野々村仁清の色絵藤花紋茶壺は特に有名だと思います。どこかできっと眼にしている筈です。
ふ じ ・ 藤  意識してふじ色の藤にしました。と、書き出してから、「ハテ、ふじ色ってどんな色?」と言う疑問にうち当たりました。 私の育った家では、白い藤が2本のしおじの木にからまり上がって、毎年長い花房を揺らしていましたから、「藤の花がさいたよ」と言うと、白い藤が目に浮かびます。母が死んだとき、父は水揚げがわるいと言うこの白藤を、お酒を入れた水を使って、水揚げをして、祭壇の前に飾りました。その父も白藤の盛りの季節に亡くなりました。秋田では5月半ば過ぎです。  それはともかく、一般に藤i色は薄い紫なのではないでしょうか。辞書にはそう書いてあります。山に咲いても、野に咲いても、庭園に咲いてもどこにでも相応しい姿をしていると思いますが如何でしょうか?  父が入院していた病院に通うとき,藤色の山藤が木々を咲きのぼっていました。母は白藤の盛りのとき、父もまた藤の花の盛りのときに亡くなりました。
 嫋嫋と咲き垂れる藤の花は父と母の思い出にかさなります。

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