べにばな
キク科。ベニバナ属の越年生草本
和名はベニバナ・末摘花・くれのあい。エジプト原産。
「呉の藍」からつけられた名前だそうです。
かつては紅色の染料として珍重されました。江戸時代には特に山形県の「最上紅」が有名でした。
そのあとを示すように山形県の県の花になっています。
現在は染料にも使われますが、ご存じの食用ベニバナオイルオイル(紅花油)の原料、切り花用、薬剤の原料として栽培されます。また、紅花油を燃やした油煙からつくる墨は紅花墨として珍重されます。
べにばな ・ くれなゐ
夏に黄橙色から橙紅色に色の変わるアザミに似た花をつけます。末から本の方に向かって花が咲き、花をそれに従って末の方から摘んだので、末摘花と言ったのだそうです。
「源氏物語」の中のヒロインの一人の末摘花も、意味からしてここから出た命名でしょう。
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光源氏が末摘花と言う姫と契って、朝になって見たら鼻が長くて先の赤い醜女だったと言う話。その時
「なつかしき色ともなしに
何にこのすゑつむ花を
袖にふれけむ」
と言う歌を詠んだことになっていますね。
光源氏の驚きの様は如何でしたでしょうね。
私は末摘花の姫の方に同情します。
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