いちご  
 
 
 
   
        いちご・苺・覆盆子                   バラ科の小灌木・多年草
 
一般に「いちご」と言えば、栽培され店頭に並ぶ食用のオランダ苺系統のものをさすようになりました。

幼い頃、わが家では石で作られた堤の縁に苺を植えてあり、季節がくると採って食べました。まだ現在の様に、大きく改良されたものではありませんでしたが、なつかしく思い出します。堤のまわりにはどこからでも入って来ることが出来ましたから、近所のイタズラ小僧たちが採ることが多くて、沢山収穫した記憶はありません。

そんなことは大したことでない、大らかな時代でした。
 
食用のオランダ苺が渡来したのは天保年間だそうです。多年草のオランダ苺が渡来する前には、苺と言えば木苺だったんですね。覆盆子と言う名前はその頃に使われ、枕草子などに出ているのはこれなのだと思って読まねばなりませんね。

明治時代になってアメリカからダナー種などが渡来して改良され、今では様々な苺が創出されています。

野生種には野いちご、ヘビイチゴなどもあります。ヘビイチゴは食べられませんが、木苺には、赤くうれるもの、オレンジ色に熟れるものなどいろんな種類があります。